農業は、人の命をささえる大切な産業です。その農業生産の基盤となるものが、農地であり、作物を育む水であり、農家が暮らす農村の環境です。どれか一つが欠けても、農業は成り立ちません。これらの生産基盤は、将来にわたって守るべき 国民の大切な財産です。
この財産を地域の人々とともに守り育てていくために、平成19年度から始まった地域共同による農地・農業用水等の資源の保全管理等の取組に対し支援が行われてきましたが、平成26年度から、農業・農村の持つ多面的機能の発揮を図るため、それを支える地域活動による農地・農業用水等の資源の保全管理と農村環境の保全向上の取組に対し、支援を行う多面的機能支払交付金が創設されました。
多面的機能支払交付金は、農業者等による組織が取り組む、水路の泥上げや農道の砂利補充等の地域資源の基礎的保全活動や農村の構造変化に対応した体制の拡充・強化等、多面的機能を支える共同活動を支援する「農地維持支払」と、地域住民を含む組織が取り組む水路・農道等の軽微な補修や植栽による景観形成等の農村環境の良好な保全といった地域資源の質的向上を図る共同活動や、施設の長寿命化のための活動を支援する「資源向上支払」があります。